自宅での歯磨きだけでは歯を守れない!?

ご自宅で毎食後の歯磨きをしっかりと行なうことは歯の健康を保つことにおいてとても大切なことになりますが、それだけでは大切な歯を守ることが出来ないのが実情です。

歯磨きだけでは落としきれない汚れ、加齢に伴う口腔内の変化など口腔内の状況に合わせて適切な処置・管理が必要となります。
そのため、定期的に歯科医院を受診し、口腔内のチェックや歯磨きだけは落としきれない汚れの除去などが必要になります。もし、そのような処置・管理を怠ってしまうと、歯を喪失する原因になります。

実際、6年間の調査期間において、40代未受診者の歯の喪失本数が2.15本、50代未受信者の歯の喪失本数が1.97本に対して、40代定期健診(予防歯科)受診者の歯の喪失本数0.72本、50代定期健診(予防歯科)受診者の歯の喪失本数0.70本となり、定期的な歯の健診等で喪失歯が半分以下となる報告もあります。1)

たった1~2本の違いと思う方もおられるかもしれませんが、歯1本の価値を予想以上に高いです。

まず、ご自身の歯(いわゆる、天然歯)と全く同じ機能を持つ人工の歯で作ることは現時点の歯科医療では難しいです。
最も近い機能、見た目、耐久性を持つのがインプラントですが、インプラント1本で約30万円~50万円近くの費用がかかります。

もし、インプラントなどの失った歯の治療を行わないと、隣り合う歯や、対合歯というかみ合う歯にも影響が出てきて、さらに歯を喪失するリスクが高まってしまいます。

この影響はお口に中だけでとどまらず、糖尿病の合併症リスクを上げてしまったり、認知症リスクを上げてしまったりと、体全体の健康にも影響することが危惧されています。このように体全体への悪影響が起こると当然ですが医療費も高くなります。香川県歯科医師会の報告では、歯の本数が20本以上あった人に比べて、歯の本数が0~4本の人の年間医療費は約19万円高かったという結果となりました。2)

このように、大切な歯を守るには、自宅でのセルフケアだけでなく、歯科医院での定期健診(予防歯科)がとても大切になります。そして、この定期健診は歯の健康だけでなく、体全体への健康にも寄与する大切な習慣にもなります。

米沢ファミリー歯科・矯正歯科の定期健診・予防歯科

専用器具での歯石除去、バイオフィルム除去

スケーラーという器具を使用し、歯石除去を行ったり、回転するブラシなどを用いて歯の表面に付着している細菌の膜(バイオフィルム)を除去します。

着色除去

エアフローという機器を使用し、セルフケアで取れない沈着した汚れを除去します。
※口腔内に応じて

ご自宅で実践できるセルフケアのアドバイス

日頃行っている歯磨きでも、無意識の癖があったり、歯ブラシが届いていない部分があったりと、磨けていない部分がどうしても出てきます。この磨けていない部分を特殊な液を使用して、赤染してご自身で見て頂きます。

「どのようにすれば汚れを落とせるのだろう??」

という疑問に対して当院の歯科衛生士が丁寧にお伝えさせて頂きます。

キレイなように見えますが、、、

汚れを赤く染める染色液を使用すると、こんなにも汚れがあります

※赤い部分が細菌の塊(プラーク)がある部分です。キレイなように見えても意外に磨き残しがあります。

常に技術の研鑽を行っています

医療は日進月歩です。どんどん新しい治療方法、より良い治療方法が生み出されます。私たちもその変化に対応できるよう、学会や外部セミナーへの参加、そして、技術の高い外部講師をお招きし、定期的なスキルアップに努めています。

歯を守るための定期検診

定期的な健診が虫歯・歯周病を予防します。
ご自宅でのセルフケアが虫歯を予防する最良の手段ですが、セルフケアでは取り切れない汚れがあり、そこから虫歯になる事もあります。
また、セルフケアでは歯周病を防ぐことが出来ません。歯周病予防には歯科医院の特殊な器具で行う歯石除去が有効です。
来院されるペースは患者様によって違いますが、1~6か月に1回が目安になります。ご自宅でのセルフケアと歯科医院での定期的なプロフェッショナルケアにより、生涯ご自分の歯の健康、体の健康を維持する事が可能になります。
定期健診・予防歯科を通じて、地域の皆様のお口の健康をサポートさせて頂けたら幸いです。

1)口腔衛生会誌 48;685-690,1998
2)平成25年度 香川県歯の健康と医療費関する実態調査