歯の矯正中、歯ブラシだけで虫歯は防げる? 〜矯正患者さんの歯磨き方法〜

こんにちは!!米沢ファミリー歯科・矯正歯科の鈴木です。久しぶりの投稿失礼します。まだ、暑さはありますが、少しずつ涼しくなってきましたね!体調崩しやすくなるので体調管理に気をつけましょう。今日は、矯正患者さんの悩みでもある、「矯正患者さんの歯磨き方法」についてお話しします。矯正患者が正しい歯磨きの仕方を習得するのは、矯正治療中のお口のなかをきれいに保つためにとても大切です。矯正装置(針金矯正や取り外しの矯正、マウスピース矯正)があると、食べ物のカスやプラークが溜まりやすく、むし歯や歯周病になるかのうせいが高くなります。そのため、いつも以上に丁寧に歯磨きを行うことが大切です。矯正中の患者さんがきれいに歯を磨くための方法をおはなします。

 

1. 適切な道具の選択

まず、矯正患者さんは普通の歯ブラシと、他に補助用具を使用します。矯正装置があると磨きにくいため、補助用具があると細かいところまで届き綺麗にみがくことができます。

①歯ブラシ:装置の周りと歯茎に優しく当てます。
②タフトブラシ:小さな歯ブラシで、装置の周りや針金のまわり、歯と装置の隙間を磨くのにとても当てやすく便利です。
③デンタルフロス:矯正装置がある場合、フロススレッダーやワンタフトフロスを使うと、針金の下を通して歯と歯の間を掃除できます。
④歯間ブラシ:歯と歯の間、特に針金の下の汚れを取り除く時に当てやすいです。歯と矯正装置の隙間に合うサイズを選びましょう。
⑤フッ素洗口:寝ている時唾液が減少し、虫歯になりやすい環境になります。寝る直前にフッ素洗口(30秒)をすることでプラークがつきにくく、歯を強くします。綺麗な方がフッ素浸透しやすいです。

 

2. 歯磨きのタイミング

矯正治療中は、通常の2〜3倍の時間をかけて歯磨きを行うことが理想です。また、食事や間食の後はできるだけすぐに歯を磨くことが大切と言われてます。これは、装置に食べ物が残ると、むし歯や歯周病になる可能性が高くなるからです。もし外出先で歯磨きができない場合は、最低でも水で口をゆすぐ、お茶を飲むなど、残った食べ物を取り除くようにきをつけてください。

 

3. 歯磨き方法

1:全体的に歯磨きをする

最初に、普通の歯ブラシを使って、全体的に磨きます。歯ブラシを45度の角度で歯と歯茎の境目に当て、優しく小さく動かしてください。装置の上と下、さらには装置と歯茎の間も忘れずに磨きます。きれいに磨こうと思うと力が入ってしまい歯茎を傷つけることがあるので、力を入れずに優しく磨いてください。

2:装置周辺の清掃

次に、タフトブラシや歯間ブラシを使って、装置まわりや針金の周りを磨きます。特に、針金と歯の間には汚れが溜まりやすいので、優しく丁寧に磨いてください。タフトブラシを使用する際は、ブラケットの上から、そして下からタフトブラシを入れて、細かい部分に付着した汚れを取ります。

3:歯と歯の間の清掃

矯正治療中は特に、歯と歯の間のプラークを取り除く事が大切です。デンタルフロスや歯間ブラシを使い、歯と歯の間をしっかりと磨きます。デンタルフロスを使う場合は、スーパーフロスを利用して針金の下にフロスを通し、歯と歯の隙間を掃除します。歯間ブラシを使う場合は、針金の下を通すようにして、ブラシが隙間にしっかり入るように注意しましょう。

4:仕上げ

最後に、マウスウォッシュで仕上げを行います。これは、ブラッシングで取りきれなかった細菌を除去して、お口の中をきれいに保つことができます。また、フッ素が入っている洗口剤を使用すると、むし歯予防になるので、マウスウォッシュの他に寝る直前にフッ素洗口剤を使用して虫歯になりにくいお口の中にしましょう!!

 

4. その他の注意点

定期的に歯科受診し、お口の中をきれいに保つ

矯正治療中は、定期的に歯科医院でクリーニングや矯正の確認を受けることが大切です。歯磨きだけでは完全に汚れを取り除くことができないため、プロによるクリーニングが必要です。また、矯正装置に不具合が生じた場合、早期に修理や調整を行うことが大切です。何か不具合があった場合は、はやめに連絡をしてください。

食生活の見直し

矯正中は、食べるものに気を付ける必要があります。硬い食べ物や粘着性のある食べ物(ナッツ類、キャラメル、がむなど)は、矯正装置が壊れたりする可能性があるのできをつけてください。また、砂糖を多く含む食べ物や飲み物も、むし歯になりやすいため気時間をきめて飲む。磨ける環境の時に飲む等気を付けて飲むようにしてください。食事後、約30分で虫歯になりやすい環境になり、約30分で唾液の作用で元の状態に戻ります。そのため、歯磨きをした後、最低でも1時間は食事を控えてください。

時間をかけたブラッシング

矯正中は、1回の歯ブラシを最低でも5分は磨いてください。時間が短いと汚れが残りやすく、むし歯や歯周病になりやすいです。

歯ブラシの交換時期

矯正装置によって歯ブラシの毛先がひらきやすくなります。、通常よりも頻繁に歯ブラシを交換する必要があります。目安として、1か月に一度は新しい歯ブラシに交換しましょう。毛先が開いた歯ブラシを使用しているとよごれが落ちません。

 

5.まとめ

矯正治療中の歯磨きは、むし歯や歯周病を予防し、健康な歯を維持するためにとても大切です。適切な道具を使い、丁寧に時間をかけて歯磨きを行うことが求められます。また、わかないことがあれば質問、相談をしてくださいね!

 

著者 歯科衛生士 鈴木

監修 日本矯正歯科学会認定医 大峽