食事で歯の矯正の期間が変わる? 〜歯の矯正中の食事の仕方〜

みなさん!!こんにちは。米沢ファミリー歯科・矯正歯科の鈴木です。もう少しではハロゥインイベントがありますね。みなさんお家では
イベントを行いますか?たくさんお菓子や美味しい物を食べれるとウキウキしますね🤗食べたら磨く徹底しましょう!!今日のブログは、矯正中の食事についてです。
矯正治療中の食事は、治療効果を最大限に引き出し、治療中の違和感や痛みを軽減するために、気をつける必要があります。矯正装置を装着している期間中は、いつもどおりの食事が難しいことがありますが、食事選びや食事方法を工夫することで、歯や矯正器具にかかる負担を減らし、治療の進行を妨げることなく、快適に食事を楽しむことができます。今回は、矯正治療中の食事のポイントや、避けるべき食品、おすすめの食材、食事方法などについて詳しくお話しします。

 

矯正治療中の食事が重要な理由

なぜ矯正治療中の食事に気をつける必要があるのでしょうか。矯正装置は、歯に力をかけて少しずつ位置を移動させるため、歯や歯茎に負担がかかります。矯正が始まったはかりの頃や、ワイヤーの調整直後には特に痛みや違和感が生じるため、硬いものや噛みごたえのある食べ物を食べるのが難しいことがあります。さらに、矯正装置は非常に繊細であり、特定の食べ物が装置に引っかかることで装置が外れる、ほっぺたに傷がつく可能性があります。

また、食事中に装置に食べ物が詰まると、歯みがきが難しくなり、虫歯や歯周病になってしまうことも考えられます。矯正治療中は歯磨きがより大切になりますが、食事の内容や摂取方法を工夫することで、これらのリスクを軽減することができます。

 

避けるべき食べ物

矯正治療中は、いくつか避けた方がいい食品があります。矯正器具にダメージを与える可能性があるだけでなく、歯に負担をかけたり、歯磨きが難しくなったりするためです。

1. 硬い食べ物

硬い食べ物は矯正装置に負担がかかり、取れたり壊れたりする可能性が高いです。例えば、ナッツやキャンディ、クラッカー、硬いパンのクラストなどは、ワイヤーを曲げたり、ブラケット(歯に付いている装置)が外れたりする原因になります。硬い果物や野菜(例:リンゴやニンジン)も、丸かじりではなく、薄く切る,小さく切るなどの工夫が必要です。

2. 粘着性のある食べ物

ガムやキャラメルなどの粘着性のある食べ物は、ブラケットやワイヤーに絡まりやすく、取り除くのが大変です。このような食べ物は矯正器具の故障につながるだけでなく、食べかすが細菌を増やし、虫歯や歯肉炎の原因にもなります。

3. 砂糖の多い食べ物

矯正治療中は、口腔衛生を特に重視する必要があります。砂糖が多い食べ物は虫歯のリスクを高めるため、避けるか、食べたあとすぐに歯を磨くことが大切です。チョコレート、ケーキ、ソフトドリンクなどの甘い食品は控えめにし、もし食べる場合は、しっかりと歯磨きを行うように心がけましょう。

 

推奨される食べ物

矯正治療中でも、栄養を十分に摂取し、歯や矯正器具に負担をかけないような食品を選ぶことが大切です。以下に、矯正治療中に推奨される食材や食事の例を紹介します。

1. やわらかい食べ物

矯正装置が装着されたばかりの時や、調整後の数日間は、痛みが出やすくなります。やわらかく歯に負担のかからない食べ物を選ぶと良いです。例えば、スープ、リゾット、蒸した野菜、スクランブルエッグ、豆腐、ヨーグルト、ゼリーなどが食べやすくおすすめです。これらの食品はあまり噛む必要がなく、歯や装置に余計な負担をかけません。

2. 小さく切る

硬いものでも、小さく切ったり、細かく刻むことで食べやすくなります。たとえば、リンゴやニンジンなどの硬い果物や野菜は、スライスして食べることで、安全に食べることができます。肉類も一口サイズに切り分けるとよいでしょう。

3. 栄養バランスを考えた食事

矯正治療中は、バランスの取れた食事を摂ることが重要です。特にカルシウムやビタミンD、タンパク質など、歯や骨の健康を保つために必要な栄養素をしっかりと摂取するよう心がけましょう。乳製品、豆類、魚、卵、葉物野菜などがこれらの栄養素を豊富に含んでいます。

 

食事方法の工夫

矯正治療中は、食べ物の選び方だけでなく、食事方法にも工夫が必要です。いくつかのポイントを紹介します。

1. 噛む力を調整する・ゆっくり食べる

硬い食べ物を無理に噛もうとすると、装置が壊れるだけでなく、歯にも大きな負担がかかります。食事中は、ゆっくりと噛み、食べ物を小さく切るなどして、噛む力を調整するよう気をつけてください。

2. 水分をしっかり摂る

食事中に水分を十分に摂ることで、口の中の食べ物のカスを流しやすくし、食後の歯みがきが楽になります。特に、粘着性のある食べ物や柔らかい食べ物が歯や装置に残りやすいので、食事中や食後に水を飲む習慣をつけるようにしましょう。また、コーヒーや紅茶は着色がつきやすく、利尿作用もあるため水分補給にはなりません。気をつけてくださいね。

3. 食事後の歯磨きを徹底する

矯正装置を装着していると、どうしても食べ物が器具に引っかかりやすくなります。そのため、食後は必ず丁寧に歯磨きを行い、フロスやタフトブラシなどを使って、細部までしっかりと清掃することが大切です。特に、ワイヤーやブラケットの隙間には、食べ物が詰まりやすいため、専用のクリーニングツールを使用すると良いでしょう。

 

まとめ

矯正治療中の食事は、治療の成功に大きな影響を与える重要な要素です。硬いものや粘着性のある食べ物を避け、やわらかいものを中心に栄養バランスを考慮した食事を心がけることで、矯正器具へのダメージを最小限に抑え、口腔内の健康を保つことができます。また、食後の適切な歯磨きや清掃を徹底することで、矯正治療中でも健康な歯を維持することが可能です。食事選びと食べ方を工夫して、快適に矯正治療を進めていきましょう。

 

著者 歯科衛生士 鈴木

監修 日本矯正歯科学会認定医 大